有識者からのインタビュー Interview

子どもたちに「体験」という名の最良の贈りものを

子どもは、脳・神経・筋肉・骨格など様々な機能が未完のまま生まれてきます。言葉を換えれば、生まれた後の過ごし方でいかようにも成長できるのです。これほど夢や希望に満ちた輝かしいことはありません。

「あそび」という名の栄養素は、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚といった感覚受容器(根っこ)を伸ばし、神経(枝)を若木のようにぐんぐんと枝分かれさせ、脳(実)を大きく発達させます。一生の中でも特に「ゴールデンエイジ」といわれる3歳~14歳前後は、思い切り身体を動かす経験をたくさん積み重ねることで、心身の発達を大きく伸ばす可能性を秘めているのです。

せわしなく動く現代の世の中では、ライフハック(生活効率術・便利術)に代表されるように物事のスムーズさが重要視され、何事も「手順」・「マニュアル」という名の「先回り」がなされすぎることによって、かえって自由自在に動ける身体や考え抜く力が育つことを遮る気がしてなりません。子どもは大人のミニチュアではありません。自身の手足で触れ、目で見て、感じ、脳をフル活動させ考え、自分で決めて行動する、小さくとも一個人です。可能性という世界を広げ、成長しゆく存在です。

「創・造・冒・険」が目指す、“大人による先回りのない”環境では、子どもたちのあそびはのびのびとした無限の広がりを見せることでしょう。そこで得られる体験は、最新の研究で裏付けされているような、子どもの心と身体の発達・発育にとって極めて大切な刺激となります。「創・造・冒・険」は、あそび場であるだけではなく、子どもたちの未来へ向けた「体験」という名の最良のプレゼントを贈ることができる場所なのではないでしょうか。

吉永 美奈子

吉永 美奈子

Profile 1975年神奈川県生まれ。早稲田大学人間科学部健康福祉科学科福祉教育(前橋 明研究室)卒業。1994年より大手スポーツクラブにて、乳幼児から高齢者までを対象に運動指導を長年に渡り行う。一般財団法人平和協会 駒沢病院 駒沢診療所 駒沢ウェルネスセンター センター長。健康運動指導士 日本フィットネス協会会員/公認インストラクター。一男一女の母。
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